施設・サービス活用術

病院から「退院後は施設へ」と言われたら?親の「家に帰りたい」とどう向き合うか

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こんにちは。「介護サポートノート」のゆりえです。

晴代さん

ゆりえさん、実は少し前に同居する義理の父が入院したんだけど。

先日、病院の先生から『今の状態だと自宅に戻るのは難しい。施設を考えた方がいい』って言われてしまって……。

ゆりえ

それは戸惑いますよね。

急にそんな決断を迫られたら、頭が真っ白になってしまうのも無理はありません。

晴代さん

義理の父はリハビリを頑張って『早く家に帰りたい』って言っているんです。

それなのに施設を探すなんて、まるで私達が義理の父を裏切っているような気がして……。

ゆりえ

晴代さん、自分を責めないでください。

実は、入院をきっかけに施設を検討するのは、親子の共倒れを防ぐための『一番大切で、前向きなタイミング』でもあるんですよ。


こんにちは、介護サポートノートのゆりえです。

病院でのカンファレンス(話し合い)で突然「施設」という言葉が出てくると、ショックを受けるご家族は少なくありません。

親の「帰りたい」という願いと、突きつけられた「現実」の間で揺れるあなたへ。

後悔しないための判断基準をお話しします。


1. 「入院」という環境が、心身に与える大きなダメージ

ご高齢の方にとって、病院での生活は私たちが想像する以上に過酷です。

  • 身体機能の低下:
    治療や療養のためにベッドで過ごす時間が長くなると、驚くほど筋力が落ちます(廃用症候群)。
    数日寝込むだけで、起き上がる・立ち上がることが困難になることも。
    元の状態まで戻るのは容易ではありません。
  • 認知機能への影響:
    慣れない環境、夜間の静けさ、刺激の少なさから、認知症の症状が進んだり、入院を機に認知症状が出始めたりすることも珍しくありません。

もちろんリハビリを行う病院は多いですが、ご高齢になればなるほど、入院前と「全く同じ状態」まで回復するのは難しくなっていくのが現状です。

まずはこの現実を、冷静に、客観的に受け止めることが第一歩になります。


2. 親の「感情」と、家族が「担える現実」を切り離す

親御さんが「家に帰りたい」と言うのは、当然の願いです。

その気持ちは十分に尊重してあげてください。

しかし、「帰りたい気持ち」と「実際に家で生活できるか」は別問題です。

  • 自己犠牲の限界: 親の願いを叶えるために、あなたは仕事、家事、自分の健康をどこまで犠牲にできますか?
  • キャパシティの確認: つきっきりの見守りや夜中のトイレ対応が必要になった時、それを今の生活と両立しながら(長ければ)何年も続けていけるでしょうか。

「担えるか、担えないか」を判断基準にすることは、決して冷たいことではありません。

あなたの人生を擦り減らした先にあるのは、親子共倒れという一番悲しい結末だからです。


3. SNSの「キラキラ介護」に惑わされないで

最近はSNSで介護の様子を発信している方も多いですよね。

献身的に、前向きに介護をされている姿を見て、「なんで私はあんな風に頑張れないんだろう」と自分を責めていませんか?

でも、思い出してください。

SNSは生活の「ほんの一瞬の切り抜き」です。

育児アカウントがキラキラした部分だけを見せているのと同じで、その裏側には語り尽くせないほどの大変な時間が隠されています。

他人と比べて落ち込む必要はありません。

「介護は大変なのが当たり前」。

できない自分を責めるのは今日で終わりにしましょう。


4. 入院は施設を検討する「一番のきっかけ」と捉えていい

実は、何もない穏やかな日常の中で「施設に入ろうか」と切り出すのは至難の業です。

入院という大きな環境の変化があり、専門職(医師や相談員)から客観的な意見をもらえる今の状況は、ある意味で「これからの生活を再設計するための絶好のタイミング」です。

在宅介護の中で施設を検討し始めても、正直何から始めればわからない…

こういった問題にぶつかります。

しかし入院中は以下のロードマップのように多くの専門職の助言やバックアップの元、施設探しができるのです。

「家に帰るのが難しい」という事実は、誰のせいでもありません。

このきっかけを、親子が安全に、そしてあなたが自分らしく生きるための「新しいスタート」だと捉え直してみてください。


まとめ:施設は「前向きな選択」

晴代さん

ゆりえさん……。

義理の父を施設に入れるのは『ひどいこと』だと思っていたけれど、私たちが笑って過ごし続けるための『守りの決断』なんですね。

ゆりえ

その通りです。

施設に入ることで、晴代さんは『介護者』から『義理の娘』に、ご主人も『息子』に戻れます。

義父さまと笑って面会できる時間を作るための、前向きな選択なんですよ。

入院から退院までの期間は、決断を迫られて苦しい時期かもしれません。

でも、共倒れを防ぐことは、親御さんにとっても一番の安心に繋がります。

決して一人で背負わず、病院のソーシャルワーカーさんやケアマネジャーさんに、今のあなたの「本当のキャパシティ」を相談してみてくださいね。


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ABOUT ME
ゆりえ
地域で暮らす高齢者を支えるご家族の皆様が、忙しく大変な毎日を少しでも楽でゆとりを生み出せる日々になりますように。そんな思いを込めてブログを書いています。現役のリハビリ専門職×介護支援専門員です。
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