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介護の負担を減らす!在宅介護の専門家が教える「3つの大切なこと」
在宅介護を無理なく続けるには、いくつか工夫が必要です。 ご本人にもご家族にも、「しんどい」と感じてほしくないからです。
理学療法士として、私が最も大切にしてほしいことが3つあります。
1. ご本人の身体機能を維持する

元気な状態を長く続けてもらうこと。 それが、介護の負担を減らす一番の近道です。
特に、高齢者の筋力や体力が落ちないようにしてあげることはとても大切です。
「立つ」「座る」「歩く」といった基本的な動作ができなくなると、介護する側の負担は増えてしまいます。
座っているだけでもしんどくなり、次第に寝たきりになってしまうこともあります。
そうなると、介護は24時間つきっきりになります。
ご家族の負担は、想像以上に大きくなるのです。
無理のない範囲で、少しずつでも体を動かす習慣をつけましょう。
立ったり座ったり、家の中を少し歩くだけでも効果があります。
「やりすぎると疲れてしまう」 「本人が嫌になってしまう」
そうならないように、「これなら続けられそう」と思える範囲から始めてみてください。
2. 転倒予防!安全・安心な住環境づくり
ご本人の身体機能を維持することと並んで、何よりも大切なのが「転ばないこと」です。
転倒は、骨折や頭部外傷といった大きな怪我につながります。
一気に寝たきりになるリスクがあるのです。
これは、介護する側にとっても大きな負担になります。

ご自宅でできる簡単な転倒予防の工夫をいくつかご紹介します。
- 小さな段差をなくす 室内の敷居やカーペットの端は、つまずきやすいポイントです。
特に数ミリの小さな段差こそ、注意が必要です。
可能であれば、なくすことを検討しましょう。 - 履物を工夫する スリッパは脱げやすく、転倒の原因になります。
かかとまでしっかりカバーする室内用シューズに変えるか、滑り止めのついた靴下を履くことをおすすめします。 - 照明を明るくする 夜中にトイレに行く際、足元が暗いと転びやすくなります。
人感センサー付きの照明を設置するなどして、足元をしっかり照らしてあげましょう。 - 手すりをつける 廊下やトイレ、お風呂場に手すりを設置することで、移動時の支えとなります。 転倒のリスクを減らすことができます。
3. 頑張りすぎないこと!
これは、ご本人にも、そして何よりあなた自身に言いたいことです。
介護はマラソンのようなものです。
最初から全力疾走してしまうと、途中で息切れしてしまいます。
「やらなきゃ」「頑張らなきゃ」という気持ちが、知らないうちに心や体を蝕んでいくことがあります。
介護を「続けていく」ためにも、そしてあなた自身の健康のためにも、「頑張りすぎない」ことを意識してください。

無理なく介護を続けていくために、次の章でご紹介する「介護保険外のサービス」が、きっとあなたの力になってくれるはずです。
ぜひ、次の更新を楽しみにしていてくださいね。